Vol.14 NIKE+iPodから学ぶマッシュアップコンテンツの可能性

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
iPodとのマッ シュアップによって新規ユーザーの取り込んでいるNIKE。コンテンツ同士が合わさることにより生まれる、新しい可能性を見ていく。

オンライン名刺

 閑話休題!ということで、久しぶりのITネタ である。IT好きなコンテンツ屋であれば、誰でも使っているであろうFLICKRであるが最近リアルな世界と結びついて面白いサービスがスタートした。 Moo.comとのコラボで生まれたオンライン名刺である。

「オンライン名刺なんてどこにでも存在するじゃん!」

 はいはい、おっしゃることは正しいです。ただ今回のコラボで面白いのは、FLICKRにアップロードした画像がそのまま名刺になり、しかも100 枚、すべて異なる画像を選択できるというところにポイントがある。オリジナリティをテーマにして、カスタマイズできるコンテンツとして、とてもおもしろい取 り組みであるわけだ。おもしろさのポイントとして、数点挙げると以下のようになる。

・ デジタルで撮った写真でもやっぱり紙でみたい

・ 名刺だと配れる

・ 配らなくても100枚の名刺アルバムとしても使える

・ しかもロンドンから送られてくる

 こういう組み合わせ型のサービスは、WEB2.0的なコンセプトのもと増殖の一途にあり、今まではオンライン同士のサービスをコラボレートしたも のが多かったが、コンテンツ同士の組み合わせとして、リアルとのマッチングは忘れてはならない。使い古したコンテンツに、新しいエッセンスを入れること で、新鮮な薫りが漂ってくるから不思議である。

NIKEのマッシュアップ

 NIKEのmash-up戦略(co-brand)は、顕著な例である。数々の新商品を開発していたナイキも、最近では機能面でのコラボレートを 進めるケースが多い。別にナイキの靴がダサイ!といっているわけではないのだが、ナイキが違うブランドとイメージを統一させることで、まったく新しい機能 的な商品として見えるのだからこちらも不思議なところだ

 まず革靴メーカー「コールハーン」と組んだ、「AIR VIOTTI SLIPON」。見た目はコールハーン、靴の裏を見るとNIKE AIRと書かれている。もちろん、誰もが一度は履いたことがある、NIKE AIRが入っているビジネスシューズだ。高級感を保ちながらカジュアル路線を展開したいコールハーンと、カジュアル路線を保ちながら高級路線とビジネス ユーザーという、新たなターゲットを手に入れた一例である。

 もう一例は、iPod(アップル)とのコラボレーション。Nike+iPodである。
 本来親 和性が非常に高かった、マラソンユーザーに対して、i-pod nanoを使うことで、トレーニングガイダンスやランナーデータの蓄積を可能にさせた。ビジネス的にうまいのは、まずはシューズとiPod nanoを接続するワイヤレスキットを発売し、その上で専用シューズモデルにあたる「Nike+」シリーズを発表したことだ。マラソンは靴を選ぶスポーツ だ。ちなみに私はミズノだったりするのだが、一度自分に合ったブランドを他社のブランドに履き替える人は少ない。iPodと紐付きでNikeの靴を買って もらうという算段である。先のコールハーンといい、新規ユーザージャンルを確実に取り込む戦略だ。

 これらのようなコンテンツとコンテンツを合わせるて生まれる新鮮感、リアルな世界だけ観てもいろいろなヒントがありそうだ。

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