Vol.22 米国で大ヒットのSecond Life。果たして日本では・・・?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
建物が建ち、モノ が売られ、お金が流通しているSecond Life。米国で大ヒットした裏に迫りつつ、今後の日本での展開を予測していこう。

 

Second Lifeというサイバーワールド

 BLOG、SNS以来?久しぶ りに黒船外交によって、アメリカからメディアがやってきている。それがSecond Lifeである。
このメディアを初めて聞いたのが、半年前ぐらい。
昔、富士通が作っていた(って今も作っているらしい)Habitat(※)じゃん!って 思ったのがついこの間だったはず。

 ※ Habitat・・・1990年にスタートした富士通のサービス。オンライン上の仮想空間で、現在はJ-チャットと名前を変えている。

  ご存じの読者も多いかと思うが、このSecond Lifeはアメリカで爆発的なヒットを呼んでいる。ユーザー数は300万人を超え、流通する貨幣のボリュームは日本円にして7億円ほど。ちょっとした町村 レベルの経済が生まれているのだ。では、Second Lifeで何ができるのかを簡単に説明すると、3Dの世界にて、リアルライフに近い活動ができるというオンラインゲームみたいなコミュニティだ。

 このコミュニティのなかで流通する貨幣であるリンデンドルは、米ドルへの交換レートを持ち、そのレートは市場経済同様、刻々と変化するのだ。 Second Lifeワールドにおいて不動産売買ができたり、プライベートアイランドの購入もできる。同時にインストールされる3Dモデリングツールを使えば、ユー ザーが物をサイバー上で作って販売する、なんていう芸当もできるかつてないリアル度だ。一時期のSNSの盛り上がり同様、中毒化するユーザーが生まれ、そ の広告的な価値に目をつけた企業がサービス発表の場所としてこのサイバーワールドを使っていたりする。

日本語版も秒読み

 日本語版のサービス開始も間近であり、本サイトでアカウントを作れば、あなたも立派なユーザーになれるこのサービス。「このサービスはウケると思いますか?」との質問が多く寄せられた。昔、私がアメリカ留学時代にちょっと楽しんだHabitatは、日本人と久しく話 せるというのが楽しみだったが、わざわざ3Dでカクカク動かさなくても・・・という思いがあった。

 Second Lifeでは、技術的な進歩のおかげで、その煩わしさがないことはもちろん、一番大きなポイントとして、ワールドに流通経済を導入したことに他ならない。 今までもコミュニティが派生し、そこで購買活動が生まれるというサービスは多く見られた。Yahooのオークションだってそうだったし、Amazonのア フィリエイトもそうだ。重要なポイントは「儲かる」という一点に尽きる。この経済原理を導入したことにより、爆発的なヒットを生むドライバーが備わってい るといえる。

 もう一つ重要なポイントは、希少性のコントロールが今のところうまく行っているというポイント。島好きな私も思わず、ヴァーチャルでもいいからプ ライベートアイランドを購入したい!なんて思ってしまうほどの、この島の数。現在では数千島まで数が増えているとのことだが、一島の購入金額は1675ド ル、維持費は月295ドルと、なかなか手強い金額設定であり、リアル社会同様の格差をうまくコントロールしている感がある。

 

Second Lifeへの期待と懸念

 おそらく、あるポイントまでの拡大フェーズまではこれまでのSNS同様、順調かもしくはそれ以上のレバレッジ成長をすると思う。しかし、ユーザー があまりにも増えすぎたフェーズで、現在のSNSにも見られるような希少性の欠如が生まれ、飽和感がユーザーに広がることも事実だ。さらに、日本でヒット するかどうか?は、まだ分からない。アメリカに住んだことがある人間だったらすぐ分かるが、友達にすぐ会おうとしてもそう簡単にはいかないような距離感が あるアメリカ。土地は広大だし、携帯使ってすぐ・・・というわけにはいかない。

 そんなコミュニケーション事情がある国と日本。さて、ど うやってマリアージュするか、楽しみですね。なんとなく、世界旅行気分なユーザーが増えそうな、そんな気もする今日この頃。ご興味ある方は、ぜひ!

Second Life→http://secondlife.com/world/jp/

起業、経営ノウハウが詰まったツールのすべてが、
ここにあります。

無料で始める