「セルフマネージャー」の必要性

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

出題・解説: 羽根 拓也(アクティブラーニングスクール代表)

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昨 日「起業するぞ!」と固く決心したはずなのに、今日になると早くも心が揺れてしまっている。なぜ、我々の気持ちはこんなにも容易に変わってしまうのか?気 持ちを維持するためにはどうすればいいのか?そこで必要になってくるのが自分自身を管理する[セルフ・マネージャー]だ。今回は夢の実現の手助けをする [セルフ・マネージャー]を自分の中に持つ方法を考えてみたい。

 

「家に帰ると、ついテレビをつけて見続けてしまうのですが、どうすればよいですか?」
先 日、大学生からこのような質問を受けた。彼は大学4年生で、ある資格試験の合格を目指している。今年こそ合格するぞと心に決めているのだが、どうしても家 に帰るとテレビのスイッチを付けてしまうそうなのだ。今年の合格を目指すなら、悠々とテレビを見ている暇はないことは、彼自身、百も承知している。このま まだと不合格になることが現実味を増してきた。そこで私に質問をしてきたのである。私は彼に質問をしてみた。

「本当に今年、合格したいの?」

「ぜひとも在学中に合格しておきたいんです!」

「それでもテレビを見ちゃうの?」

「はい…気付いたらテレビのスイッチを付けてしまい、見てしまっているんです。」

彼自身、自分の意志のあまりの弱さに、ほとほと嫌になっているのだという。

彼 のように「テレビを見たい」という欲求や「お菓子を食べたい」「友達と遊びたい」「もう少し眠りたい」…などなど、我々が日常生活を送る中で、さまざまな欲求 が次々にうまれてくる。しかし、それらの日々の欲求に流されているだけでは、あなたの人生の中で起業はおろか、あらゆる目的を達成することはできないだろ う。

では、この状態からどうすれば脱出できるのだろうか?

日々の欲求に流されている彼の状態を例えて言うならば、マネー ジャー(管理者)のいない会社のようなものである。このような状況を思い浮かべて欲しい。何人かの社員がいる。それぞれの考え方は全くバラバラ。外からの 電話もそれぞれが適当に応対している。そしてその会社の方針も電話に出た者が適当に電話口で決めてしまっている。そしてそれぞれの社員は会社のことなど微 塵も考えておらず、自分がしたいことをしているだけ。こんな会社が目的を達成することができるだろうか?

彼やこのような会社に求められて いるのは、強力なリーダーシップを持つマネージャーである。湧き出てくる欲求にその都度ばらばらに反応するのではなく、全体のエネルギーを同じ方向へと向 かわせ、「行動に一貫性をもたせること」。これがマネージャーの仕事だ。あなたが起業したいのであれば、すべてのエネルギーを起業へと向かわせてくれる[セ ルフ・マネージャー]を自分の中に持つことが必要なのだ。

セルフ・マネージャーを自分の中に持つための具体的なテクニックをご紹介しよ う。まず、必要なのは、管理する対象を「知る」ということ。つまり自分自身をより客観的に知ることが大切だ。ぜひ自分自身の観察をしてほしい。例えば、以 下のように客観的視点から日記をつけてみてはどうだろうか。

「今日、提案書を上司に提出した。しかし、上司からはこんなものではダメだと 突き返された。彼自身、提案書の出来がそこまで良かったとは思っていないが、自分を否定されたような気がして、上司に対して反感を覚えた。このような反感 を感じたのは、彼のプライドが高いからだろう。」

このように、自分自身を日記の中で“彼”と呼んでいくことで、自分をより客観的に見るこ とができるようになる。どのようなときに、どのような感情が起こり、どんな行動を起こすのかということが分かるようになる。自分の行動や感情を客観的に観 察することで、分かっているつもりになっていた自分のことが、よりはっきりと見えてくる。すると、自分をコントロールすることが格段に容易になる。自分の 行動パターンが予測できるようになり、そのパターンを状況に応じて利用することができるようになるのだ。

あなたが起業したいのであれば、 自分を客観的に観察し、果たして自分が起業の実現へと一歩でも近づいているのかを日々確認してほしい。今日、あなたは心の中で起こった欲求に、ただただ流 されてはいなかっただろうか?起業を目指している今日のあなたの行動は、一貫して[起業]の実現へと向かっていたか?今日から日々、[セルフ・マネー ジャー]からあなた自身へ問いかけをしてみてほしい。きっとあなたの夢の実現を助けてくれるはずだ。

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 【羽根 拓也 プロフィール】

日 本で塾・予備校の講師を勤めた後、1991年渡米。ペンシルバ大学、ハーバード大学等で語学専任講師として活躍。独自の教授法はアメリカでも高い評価を受 け、94年、ハーバード大学より優秀指導賞(Certificate of Distinction in Teaching)受賞。「知識を与える教育」から、「自己成長力を向上させる教育」こそが、世界に求められていると考え、97年に東京に「アクティブ ラーニングスクール」を開校。これまで日本にはなかった「自己成長力」を育成する教育機関として各界より高い評価を得ている。独自の教育理論えおその指導 方法に、有名企業、政府関係機関、教育機関などより指導依頼が絶えない。

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