起業に必要不可欠な資質「強い思い入れ」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

出題・解説: 羽根 拓也(アクティブラーニングスクール代表)

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今、 自分のやっていることに対して、絶対的な自信がありますか?といわれれば、多くの人が、答えに躊躇するであろう。
しかし、成功する人の多くが、自分の行動 に対し、絶対的な自信を持っている。
ある意味において、狂信的とも言えるほどの「強い思い入れ」が、彼らを助け、成長に大きな役割を果たしている。
今回 は、「強い思い入れ」が起業・独立において、いかに重要な役割をはたしているかを考えてみよう。

 

独立するということは、文字とおり、独りで立つ、つまり自分の力で物事をやりとげるようになるということである。
これは、言葉では簡単だが、実際には相当の困難を伴う。
会社員時代には気がつかないが、実際には仕事を進めていく上で、多くの助けを会社から得ているのだ。
その会社や先輩社員が長年にわたって築き上げて きた信用であったり、試行錯誤の上で完成した営業マニュアルであったり…。これらがあるからこそ、自分の仕事がスムーズに進むのである。

にもかかわらず、会社員時代は会社に対して文句ばかり並べている。
そして「こんなこと、自分ひとりでもできる!」と思って会社を飛び出す。
しかし、会社を辞めた後、その「ありがたみ」にはじめて気がつく。
独立失敗の定番である。

私自身を振り返ってみても、「独立後の大変さ」は十分に予想して独立したつもりだった。
しかし、実際の大変さは、その予想をはるかに越えていた。

ち なみにハーバード大学で指導していたとき、仕事の大変さに目を見張ったことがある。
周囲の教授陣のレベルの高さ、そして世界中から集まってきた優秀な学生を前に、
今までの仕事のやり方では通用しないことを痛感した。
生半可な取り組みでは振り落とされてしまう。

評価を受けるためには通常以上のことをしなけれ ばならないのだ。
翌日のクラス準備で徹夜をし、そのままクラスに突入するといったことが何度も続いた。

しかし、独立し、会社を立ち上げて 実感したことは、ハーバード時代がなんと楽であったかということだ。
もちろん、前述したとおり、ハーバード大学での仕事がレベルが低かったわけではない。
むしろ、後にも先にもないであろうタフな体験をいくつもしてきた。
ただ間違いなく言えることは、今、独立して体験している大変さと質が違う。
独立前と独立後では「責任」の重さが違うのだ。

前置きが長くなったが、結論はこうである。

雇われる立場のときは、責任は自分が管理する仕事にのみかかってくる。
しかし、独立すれば、会社のすべてに対して責任がかかってくる。

今月の売上げ、社員同士のコミュニケーション、はたまたトイレが きれいになっているかどうかまで、
突き詰めれば、代表である自分の責任が問われることになる。
また社員はすべて、どうしても解決できない困難な問題、格付け するならトリプリエーの問題だけをあなたのところにもってくる。
独立すれば、「困難」という商品を取り扱う総合商社になることを覚悟しなければならない。

では、多くの起業家達は、どうやってこれらの困難に耐え、乗り越えてているのだろうか?
家族のサポートを理由に挙げる起業家もいれば、運の良さを理由に挙げる起業家もいる。
実際のところは10人10色であるのかもしれない。

ただし、困難を乗り越えてきたあらゆるタイプの起業家に共通する資質がある。
それは「強い思い入れ」をもっていることだ。

株式会社プラン・ドゥ・シー野田氏の例を見てみよう。
「ウエディングを変えるんだ!」という強い思いがあったからこそ、野田氏は幾多の困難を超えることができ たといえるだろう。
途中、会社が倒産しそうになっても、強い思いがあれば心がゆらぐことはない。
逆に、困難に立ち向かいながらその思いを信じ立ち向かって いる姿は多くの人を引き付けさえする。
「強い思い入れ」が一種の磁力となって、その周りに多くの人々を引き付けていくといってもいい。

さ あ、まずはどんな小さなことでもいい。仕事に限定する必要もない。
自分にとって、これをやる意味がある、これにだったら、自分の週末を、いや、自分の今年 一年をかけてもいいという「思い入れ」を持つことが大切だ。
そして、その「思い入れ」がしだいに強くなり、自分の命さえもかけてもいいというものが見つかっ たとき、あなたはその分野での起業を考えるべきだろう。あなたの思いはきっと大きな山を動かすに違いない。

 

 

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 【羽根 拓也 プロフィール】

日 本で塾・予備校の講師を勤めた後、1991年渡米。ペンシルバ大学、ハーバード大学等で語学専任講師として活躍。独自の教授法はアメリカでも高い評価を受 け、94年、ハーバード大学より優秀指導賞(Certificate of Distinction in Teaching)受賞。「知識を与える教育」から、「自己成長力を向上させる教育」こそが、世界に求められていると考え、97年に東京に「アクティブ ラーニングスクール」を開校。これまで日本にはなかった「自己成長力」を育成する教育機関として各界より高い評価を得ている。独自の教育理論えおその指導 方法に、有名企業、政府関係機関、教育機関などより指導依頼が絶えない。

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