行動力が身につくシンプルな方法「意図的な体験」

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

出題・解説:羽根 拓也(アクティブラーニングスクール代表)

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も し、あなたが風呂に入りたければ、自分で風呂を沸かさなければならないだろう。もし、あなたが夕御飯を作りたければ、スーパーに買い物に行かなければなら ないだろう。望むものを実現させるためには、「行動」が必要になる。「行動」なくして自分の思いを実現させることはできない。驚いたことに、夢を追いかけ ている人ですら、この当たり前の事実の重要性を見逃している人が実に多い。今回は「行動力」を強化する方法を考えてみよう。

「相 手を心から喜ばせるにはどうしたらよいか?」という質問に、あなたはどのように答えるだろうか?「きれいな花をプレゼントする」「いっしょに遊園地に遊び に行く」「ゴルフに招待する」など、いろいろな方法を思いつくだろう。しかし、「心から喜んでくださいと相手に言う」と考えた人はいただろうか?ほとんど いなかったはずだ。それは、単に思いを伝えるだけでは、相手の心を動かすのに不十分であると考えるからだ。人の感情を動かすためには、ただ思いを伝えるだ けではなく、「プレゼントをする」「遊びに行く」といった「具体的な体験」が不可欠なのである。これによって人の心はより確実に動く。

この考え方は、自分自身の心を動かすときにも当てはまる。相手の感情を動かすためには言葉だけでは不十分だと考えたのと同様に、自分自身の感情を動かすためには、頭の中で「感情を動かそう」と考えるだけでは、感情は動いてくれない。

例 えば、あなたが仕事で大失敗をして落ち込んでいるとしよう。「落ち込むのなんてやめて、元気になろう」と頭の中でいくら念じてみても、即座に元気になるこ とはない。しかし、そんな時に、自分を理解してくれ励ましてくれる昔の仲間に出会う機会をもったらどうだろうか?とたんにあなたの気持ちは晴れ晴れして、 翌日からまた仕事に全力投球できるようになるかもしれない。つまり、昔の友人に会って「気持ちが晴れ晴れした」という「感情の起伏」が起こった結果とし て、「仕事に全力投球する」という「行動」が引き起こされたのである。

ここまで、我々の「感情」の動く仕組みについて見てきた理由は、人間が行動を起こすメカニズムにおいて、その「感情の起伏」が重要な役割を果たしていることをお伝えするためだ。

「具体的な体験」→「感情の起伏」→「行動」という経路を通って我々は動き出す。これが人間が行動を起こすメカニズムである。

ここまでくれば、自分に行動を起こさせるために何が必要か、おわかりいただけるだろう。
そう、「感情の起伏」を起こさせる「具体的な体験」を自ら演出するのである。

分 かりやすい例で説明しよう。もしあなたが、起業して、レストランを作りたいのなら、「レストランを作りたい」と思うだけではだめだ。それでは感情の起伏は 起こらない。感情の起伏を起こすためには、「具体的な体験」が不可欠だ。例えば最近うわさになっている有名なレストランに足を運んでみよう。そのレストラ ンで料理を食べ、そのレストランの雰囲気を直接体験すれば、必ず、強烈な「感情の起伏」が起こってくる。その感情の起伏が次への行動を導いてくれるのだ。

も しあなたが、英会話学校を作りたいと思っているのなら「英会話学校を作りたい」と思うだけではだめだ。感情の起伏を起こすためには、ぜひ、有名な英会話学 校を訪れてみるべきだ。その学校のクラスを見せてもらったり、直接、講師やスタッフと話して見れば強烈な感情エネルギーが燃え上がってくるはずだ。その感 情の起伏が、次への行動を引き起こす源泉となるのだ。

さあ、このコラムを読み終って、「なるほど、感情の起伏を起こすような、意図的体験 を行おう」と思うだけではだめだ。その思いだけでは、あなたの行動は今までと何一つ変わらない。相手を心から喜ばせる方法を考えたのと同様に、今の自分の 心を一番揺り動かす「具体的な体験」を考えてみよう。そして、それを実行してみよう。今の自分に実現可能なことでかまわない。そうすれば、あなたは起業に 向かって確実に一歩近づくことになる。

 

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 【羽根 拓也 プロフィール】

日 本で塾・予備校の講師を勤めた後、1991年渡米。ペンシルバ大学、ハーバード大学等で語学専任講師として活躍。独自の教授法はアメリカでも高い評価を受 け、94年、ハーバード大学より優秀指導賞(Certificate of Distinction in Teaching)受賞。「知識を与える教育」から、「自己成長力を向上させる教育」こそが、世界に求められていると考え、97年に東京に「アクティブ ラーニングスクール」を開校。これまで日本にはなかった「自己成長力」を育成する教育機関として各界より高い評価を得ている。独自の教育理論とその指導 方法に、有名企業、政府関係機関、教育機関などより指導依頼が絶えない。

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