中国で起業 Vol.17 ロールスロイスが日本よりも売れる、中国での起業チャンス

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
これまで中国で起 業する場合の手順や注意点についてお話ししてきましたが、今回は基本に戻って「今なぜ中国で起業なのか?」ということについて考えてみたいと思います。

今の中国はビジネスチャンスの宝庫

 オリンピックや万博を間近 に控え、年率10%を超える高度経済成長を続ける中国。その姿はまるで、40年前の日本の高度経済成長期のようです。しかし、私はただ単に日本より景気が いいから、という理由で中国での起業をおススメしているわけではありません。中国での起業が日本での起業よりも有利であると思われるのは、中国の景気のよ さよりもむしろ、その市場がまだまだ未成熟であることが大きなポイントであるように思います。

 中国は私が来た11年前に比べると、格段に 物資が豊富になり、サービスも充実してきました。しかし、日本と比べればその市場はまだまだ未成熟です。日本から中国に来て「日本にはあるけれども、中国 にはないモノやサービス」という観点で見ていけば、1週間で100や200のビジネスアイデアを思いつくのは簡単なことです。

 今の中国は ビジネスチャンスの宝庫なのです。

 

今の中国は巨大消費市場の初期段階

  さらに、「地球上に残された最大かつ最後の巨大市場」としての中国がその姿を現し始めたのは、ほんのここ数年の話です。

 従来の中国は「世 界の工場」と呼ばれ、海外の企業が中国に投資するのも、そのほとんどが安価で豊富な労働力を使って低コストの製品を生産し、本国に輸出する基地を確保する ことが目的でした。

 しかし最近は、人手不足により労働者の賃金は上昇する、元高の進行により輸出競争力は低下する、貿易黒字の増大による インフレ懸念から輸出に対する優遇政策が次々と撤廃される、などなど、中国が「世界の工場」の呼び名を返上するのは時間の問題となってきました。

  一方で、中国の人々の収入は年々増加し、特に、年収2万5000米ドル(300万円)を超える富裕層と呼ばれる人たちが100万人単位で増えていくことが 予想されています。このため、私たち日本人が得意とする「値段はちょっと高いが、圧倒的に品質がよいモノやサービス」の市場がものすごい勢いで大きくなっ ていくことが見込まれます。

 今の中国は巨大消費市場の初期段階にあるのです。

 

今の中国は国際的な商習慣を守る

 ただ、そうは言っても、中国の人たちにだまされたり、中国で大 損をしたりと、散々な目に遭って日本に帰ってきた人たちの話を聞くと、やはり中国での起業は怖い、と思われる方も多いかもしれません。

 し かし、この10年で中国は大きな変化を遂げています。それは中国企業で働く人たちのビジネスマインドにも大きな影響を与えています。少なくとも北京などの 大都市でまともな会社とビジネスをしている限りでは、代金を踏み倒されたり、納期が守られなかったり、契約を反故されたり、ということはほとんどなくなっ ています。

 今の中国は国際的な商習慣を守る国になりつつあるのです。

 

「今なぜ中国で起業なのか?」

 ビジネスチャンスの宝庫であるから、巨大消費市場の初期段階にあ るから、そして、国際的な商習慣を守る国になりつつあるから。これらが「今なぜ中国で起業なのか?」という質問に対する私の答えです。

ロールスロイス

写真:ロールスロイスショールーム

  北京の東方広場にあるロールスロイスのショールームです。ロールスロイスは中国語では「労斯莱斯(らおすらいす)」と書きます。ロールスロイスと言えば、 数百万元(数千万円)する超高級車。「中国で誰がそんなに高いものを買えるんだ」と思っていたのですが、今やロールスロイスの中国での販売台数は日本より も多いのだそうです。ものすごい勢いで増える富裕層を狙って、今、世界の高級品メーカーが中国市場に注目しているのです。

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