起業の心得:ゲンイチ第102回 社会貢献と利益追求

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

読者のとんとさんから「今度、社会貢献と利益追求の関係を書いてください」とリクエストいただいたので、僕なりの意見を書いてみます。

まず、社会貢献にもピンキリがあり、利益追求にもピンキリがあるということです。社会貢献のキリと利益追求のピンでは合法的であったとしても結果的には長続きしないと思います。その反対、社会貢献がピンで利益追求がキリではこれまた長続きしないです。要はバランスなんですよね。

もう少し突っ込んで言うと、ビジネスとは利益追求を手段とした社会貢献だと思います。すべての会社を調べた訳ではないですが、ビジョンとか理念、社是社訓に「利益追求」とか「金儲けが目的」なんて書かれている企業はないです。つまり、利益は自分たちのビジョンや事業目的を継続し、追求するための手段なんです。

僕は30代の時に、事業を失敗しました。僕の事業はベビーショップのFC展開でした。5年で200店舗を目指しましたが、道半ばにして挫折しました。12店舗オープンさせて、12店舗閉めました。閉店セールの時にどの店でも、多くのお客様から「いいお店だったのに、残念ね~」って言われました。これを言われるのが一番こたえました。

スタッフは一番多い時で50人以上いたと思うのですが、みんな仕事を楽しんでいました。いい会社だったと思います。しかし、僕のベビーショップは経営的には成り立ちませんでした。原因は一つ、僕の経営力の未熟さです。お客様から支持いただいても、地域社会に貢献していても、社員にとっていい会社であっても、利益が出なければ事業は継続できないのです。1年や2年なら赤字でもなんとかなるかも知れませんが、ゴーイングコンサーン(企業が永遠に継続して行く)の為には適切な利益と適切な成長が必要です。いくらいいことをしていてもそれを継続できないなら、結果的にはお客様の期待には応えられなかったことになります。

事業にとって利益は手段であり、目的ではありません。しかし、その手段をおろそかにすると、目的には到達できません。

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