ビジネスマナー Vol.1 名刺は相手の顔。丁寧に扱うことが大切です

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
マナー上級者は、TPO(タイム・プレイス・オケイジョン=時・場所・状況)に応じて機転を利かせます。賢明なあなた。ぜひ一緒にマナー上級者を目指しましょう!

 今回より、ビジネスマナーについてお話していきたいと思います。
そもそもマナーというのは、一体何でしょうか?一般的に、日本語では『行儀・作法・礼儀』などと訳されます。

れいぎ 【礼儀】?
(1)社会の秩序を保ち、他人との交際を全うするために、人としてふみ行うべき作法。礼節。
「―正しく挨拶する」「―作法」(三省堂提供「大辞林 第二版」より)

  記念すべき第1回は、ビジネスの出会いにつきものの名刺交換のマナーについて考えてみましょう。某TV番組のナレーションで、約70億枚の名刺が毎年生産 されているとありました。これは言い換えれば、35億回の名刺交換が世界各地で行われているということです。あなたの名刺交換のマナーは万全ですか?

 まず、名刺は相手より先に出すように心がけます。「クレース・プランナーズの正門と申します」などと自己紹介しながら、相手に読みやすい方向に向けて両手で渡します。受け取るときも両手です。

  名刺を同時に出した場合は片手で受け渡しをすることになりますが、受け取った後はやはり両手で持ち直し、胸の位置で名前を確認します。渡すときには、たと え座っていても、一旦立ち上がって渡しましょう。交換した相手の名刺は、しばらくは机の上に置いておいてもかまいませんが、話が一息ついたらしまいましょ う。しまう場所は、もちろん名刺入れの中です。「名刺は相手の顔だ」と思って、くれぐれも丁寧に扱いましょう。ここまでできればマナー中級者です。

 悪気がなくとも周りを不快にさせてしまうのがマナー初心者、基本を押えているのがマナー中級者、相手の立場に立って柔軟に言動を操れるのがマナー上級者です。

  ここで、名刺にまつわる上級者のエピソードをご紹介しましょう。機内でのことです。小学生の男の子が一人で搭乗されました。始めは窓の外を見たり、お渡し したおもちゃで遊んだりしていました。私たちもそれとなく気を配っておりましたが、やはり不安そうです。(絵本でも読んで差し上げようかしら・・・)その 時です。隣に座っていたスーツ姿のビジネスマンが「ほら」と、1枚の名刺を男の子に見せました。そして、パチッと指を鳴らして一旦かざした手を外すと、そ れが2枚に増えたではありませんか!

 「おおーっ!!」その男の子は目を輝かせていました。一瞬で、男の子の不安を取り除き、関心を引き付けたのです。私もその光景をチラ見しながら心の中で(おおーっ!!)と感動しました。早速ギャレーに戻り、この件をチーフパーサーに報告および同乗クルーと共有化。

  その後、「新聞はお読みになりますか」「コーヒーのおかわりいかがですか」「あと30分で着陸でございます」などと無理矢理用件をつくっては、入れ替わり 立ち代りそのビジネスパーソンの席に伺い、「ありがとうございます」「ところで先ほどの…」と、名刺さばきを見せて頂いていたのでした。

 マナーとは時間・コストをかけず、あなたを善良な人に印象づける素晴らしいものです。相手の立場に立って物事を進めることができれば、どんなに円滑に楽しく過ごせるでしょうか。「マナーを制するものはビジネスを制し、恋愛を制する」と言っても過言ではありません。

  ただ、『相手の立場に立つ』といっても、実はそれ自体が難しいものです。恋愛も、ビジネスも、いわばエゴとエゴのぶつかりあいです。「こんなにあなたを好 きなのにっ!」「こんなに役に立つ商品なのにっ!」などと、正論(と自分では思っている)を押し付けていても、相手に受け入れられなければ、やはり何らか の対策が必要になるのでしょう。

 マナー上級者は、TPO(タイム・プレイス・オケイジョン=時・場所・状況)に応じて機転を利かせます。この連載を通じて、ナイスな起業家になるべく、いろいろなビジネスマナーについて考えていきます。賢明なあなた。ぜひ一緒にマナー上級者を目指しましょう!

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