企業会計 Vol.12 本当にあなたの会社を継ぎたいと思う人はいますか?

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
事業を立ち上げて 何年も経つと、比較的事業が安定してきて将来のことが考えられる余裕が出てきます。そこでふと、自分の会社の将来について考えてみます。もし自分以外の人 間が切り盛りすることができない会社になってしまっていたとしたらあなたはいつまで会社を引っ張っていくことができるのでしょうか。何も準備をしていない とあなたに何か起きたときに会社が突然なくなってしまう可能性もあるのです。せっかくですので今日はそのあたりを含めて少し将来のことまで考えてみましょ う。
 

日本の会社のほとんどはオーナー会社

  テレビや新聞に名前が出てくるような上場企業でも、実はしっかりとオーナーが幅をきかせている会社は結構多いのです。表面的には現れていなくても持ち株会 社や親族を含めるとかなりの議決権を確保できているのが普通です。上場していない一般の中小企業にいたっては、ほぼすべての会社にオーナーがきちんといま す。

 現在、このような会社の多くは社長の高齢化が進んできていまして、後継者の不足が社会的に大きな問題になっているのです。

 

社長の本当の仕事

 社長というと、会社の先頭に立ってバリバリ仕事をしているイ メージを持っている方も多いのではないかと思います。実は、それは起業したての会社のイメージで、会社が大きくなってくると社長の仕事は大きく変わってき ます。
 つまり、自分がいなくても会社がきちんと回っていくようにしていくことが求められてきます。しっかりした組織や仕組みをつくらないと、社 長の限界が会社の限界を決めてしまうことになってしまうのです。

 あなたにもしものことがあったら、会社自体がなくなってしまうようでは、 社長としての本当の仕事をしているとはいえません。

 

あなたの会社の本当の 魅力

 もし、あなたが親から会社を継いでほしいと言われたときに「ぜひやらせてください」と自信を持って言えますか?銀行借入の 連帯保証を求められる可能性もありますし、もし倒産の憂き目にあったりしたら一族のみならず従業員が路頭に迷います。場合によっては銀行が融資を引き上げ てしまったりするかもしれません。また、間違った方向を正すために必要な議決権数がなかったりするようでは、もう後継者として安心して会社を引き継ぐこと ができません。
 もし、きちんと周りの人が後継者を認めてくれていて、後継者と同じベクトルのもとに会社が継続的に成長していくような会社を残す ことができたら、創業者の責任はきちんと果たせたということになるのではないでしょうか。

 

気づくのに遅すぎるということはありません

 創業者の子供なら無条 件で後継者になれるというわけではありませんが、もし可能性がある方がいらっしゃるのであれば、きちんと経営のことを学んでもらう必要がありますし、後継 者の議決権の確保や相続税対策、後継者をサポートする人材の育成や仕組みづくりを進めていく必要があります。
 通常、すぐにすべてのことをこなす と言うことは無理に近いので、きちんと計画を立てて少しずつ目標に向かって進んでいくことになります。その過程で、きちんと時間をとって後継者やアドバイ ザーと話をしつつ、今のうちに継続的に会社を成長させていくために必要な準備を進めていきましょう。

 

コメント 

 近年では親族だけでなく、社内や外部から後継者を見つけてきたり、場合によっては会 社を売却したりするということも可能になってきています。現時点での事業の安定に満足してしまうのではなく、自分が会社を立ち上げた時の思いを忘れずに、 そのゴールを達成するための仕上げをきちんとしていきましょう。

 

<参考リンク> 
ユナイテッド・アドバイザーズ株 式会社
http://www.united-advisers.com/

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