Vol.2 「流行るお店」創りは「ウリ」が勝負!

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
何 はなくてもコンセプトですけど、それだけでは寂しすぎるっちゅーもんです。やっぱりお店というもんは個性がないとあきません。「ウリ」がないとあきませ ん。なんにも記憶に残らへんお店では、リピーターが来るわけがありません。「流行るお店」を目指すなら。お店の「ウリ」という個性を、どんどん目にみえる カタチで演出していきましょう。

コンセプトを明確にしてブラッシュアップ

 例えばあなたがカフェをやりたいとします。

 前回お話しした、「だれが、何を、だれに対して、どこで、どのように」という基本コンセプトに当てはめて考えてみますと、「2~4人で、コーヒーと軽食を、近所の方に、路面店で、明るいお店でサービスする」というように考えました。

  さて、どうでしょう。確かに最初の発想はこれでいいと思いますが、あまりにも範囲が広すぎて、明確なコンセプトとは言えません。まあ、これだけでお店のビ ジネスプランは完成、という方はいらっしゃらないと思いますが、もう少し考えを進めていき、コンセプトを明確にしなくてはいけません。

  例えば「料理長とバイトを雇い3名で、イタリア料理とエスプレッソを主体で提供し、夜はアルコールも、徒歩圏内のお客様を中心に、落ち着いた感じの気軽に 入れる路面店で、テイクアウトも併用してサービスする」という具合に徐々に明確にしていきます。ここまでが、基本のコンセプトであるといえるでしょう。

  ここからさらに掘り下げて、個性を加味し、お店を構成するそれぞれの要素について考えていくのですが、逆にお店の「ウリ」を先に発想し、そこから組み立て ていく場合もあると思います。また、いろいろな発想が突然つながったりと言うこともあると思いますが、いずれにしてもコンセプトをより明確にするために、 ネットでリサーチしたり、時には出店を考えている場所に行ってみたり、知人や友人の意見を聞いてみたりして、何度も振り返り、あなたのお店のコンセプト を、さらにブラッシュアップしていきましょう。

 コンセプトをブラッシュアップするということは、事業計画の要といっても過言ではありませんので、時間の許す限りこだわって考えていきましょう。
 

お店の個性を際立たせよう

  ここで少し個性について考えてみましょう。お店というものは人と同じで個性があると思うのですが、個性というものは長所だけではありません。短所もいいよ うに解釈すれば、すべて長所に置き換えられる立派な個性になり得ると思います。お店としてはこれを利用しない手はないでしょう。すべてプラス思考でいいよ うに考えれば、無愛想なオヤジは渋い雰囲気、狭いお店はアットホーム、目立たない立地は隠れ家的、というふうに考えることができ、さらに強調すれば立派な お店の個性となり、それがお店の「ウリ」ということになっていくのです。

個性とは短所も立派な個性だということです。
個性とは、他にはめったにない独自性ということです。
そして個性とは、言い換えれば「お店のウリ」ということです。

  さらに、普通はこうでしょうという既製概念から、一度逸脱して考えてみてはいかがでしょう。ビジネスプランを進めていく際には、基本コンセプトに基づい て、お店の「ウリ」を意識しつつ、「ヒト・モノ・ウツワ・情報発信」のそれぞれについて考えていく過程があると思います。ここでいくつかの例を挙げてみま しょう。

 例えば「ヒト」を例にとってみると、居酒屋さんというのは普通、威勢がいい接客のイメージですが、一流ホテル並みの丁寧 さでごあいさつをしてみるとか、「モノ」を例にとってみると、ヤキメシはふつう平たいお皿に盛りつけてありますが、どんぶりでサービスしてみるとか、「ウ ツワ」を例にとってみると、ラーメン屋の看板は黄色と赤の組み合わせが多いと思いますが、シャープなモノトーンや、あるいはやさしいペールトーンにしてみ るとか・・・。

 まだまだいろいろあると思いますが、物事をくっつけたり、反対にしたり、大きく、あるいは小さくしたり、強調した り、裏返ししたり、素材を変えたり、繰り返してみたりというビジネスプランの発想法も取り入れて、あなたのお店の個性をより際立たせ、「流行るお店」を目 指していきましょう。
 

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周りのお店のリサーチは大事です

 お店の 「ウリ」を考えるにあたっては、あなたが考えたことをすでに取り入れたり、実行しているお店があるかもしれない、ということを考えなくてはいけません。初め て出店しようという方は、10坪~30坪程度のお店が多いと思います。この規模のお店の場合、よほどのことがない限り対象となる商圏は、街中では小商圏と か一次商圏とよばれている範囲でしょう。幹線道路沿い等の立地でない限りは、広くても半径5km程度を意識すればいいと思います。

  そこでみなさんが「流行るお店」を目指すためには、リサーチがとても重要になってきます。いくら個性的だろうと思って考えに考えたお店でも、よく似たお店 が近くにあるだけで、際立つ個性とは言えなくなってしまうのです。極端に需要過多の状態でない限り、不毛な価格競争を強いられたり、お客様の争奪戦になっ てしまいます。

 コンセプトや資金計画を含めたビジネスプランが完成する頃には、多くの場合は平行して立地にも他店舗の目処がつい ている場合があります。しかし、せっかく目星をつけた場所であるのであきらめにくく、なかなか変更できないものです。その場合はコンセプトを変更するか、 立地を変更するか、はては総合力で勝負するかということで、競合する既存のお店と戦うという覚悟で出店しなくてはいけません。

 も ちろん既存店を見極めた上で出店するのですから、後から出店する方が有利だともいえますが、安易に考えて決めるのではなく、よくリサーチ、検討して、結論 を出しましょう。類似店が密集しており、相乗効果を生む場合もありますが、それは、それぞれのお店に際立つ個性がある場合です。

 前回お話ししたバランス論を参考にして、よく考えた上でプランを進めていく必要がありますが、立地と内装は、出店してから変更するのは非常に難しいモノの一つです。そのあたりをよく考えて立地と内装は慎重に決めましょう。

 またの機会に詳しいお話をしたいと思います。

 競合店のお話が出ましたので、次回は「実録、カレー戦争」です。お楽しみに!

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