Vol.15 トップ営業も陥るスランプからの脱出

顧客をツカむ営業の心得
「スランプからの 脱出法を教えてください」という質問を多くいただく。今回は、誰にも弱音を吐けない立場である経営者の、営業スランプ脱出について考えてみよう。

営業スランプに陥ったとき

 「スランプからの脱出法を教えてく ださい」という質問を多くいただく。

 「いとうさんは営 業に対して気分が落ち込んだときや、どうしてもヤル気が湧いてこないときどうするのですか?」という質問も多くいただく。

 はたと考える。ワタシの最後の営業スランプはいつだったのだろう。確 かに実績につながらない時期もあった。どうしようもない不安に襲われたことや、人に会いたくないといったときもあった。しかしながら、部下の営業担当者を 前に「売れない」とか「気分がのらない」などと口に出せば瞬く間に周囲に伝染して、自分の首が絞まる営業トップという立場。今回は、誰にも弱音を吐けない 立場である経営者の、営業スランプ脱出について考えてみよう。

 営業スランプは、内面的な要因と環境的な要因が複雑に絡み合って発生する。
 安定している状態が続いたときに発生す るマンネリ化。目先の不安材料は特に見当たらなくとも、ふと自分の立ち位置を客観視したときに発生する焦燥感や喪失感などだ。あるいは環境的な変化に起因 するときもある。業績の悪化や大きなアクシデントとの遭遇は忘れた頃にやってくるのだ。山があれば必ず谷がある、上り坂が続けばやがて下り坂に遭遇するの が世の常である。ここでは、それぞれの原因を追究することより対処法という視点から考えてみることにする。

 

営業スランプ対処法

 営業スランプの状態を「のらない」とすれば、スランプ脱出成功を 「のってる」とイメージして欲しい。

 次の3つの対処法 を「ホトトギス」を「営業ヤル気」あるいは「私のヤル気」と置き換えて詠んでみよう。

 対処法1. ?「のらぬなら、のるまで待とうホトトギス」 
 対処法2.? 「のらぬなら、のらせてみせようホトトギス」
 対処法3.? 「のらぬなら、殺してしまおうホトトギス」


 徳 川家康・豊臣秀吉・織田信長をイメージして詠まれた川柳風にしてみた。
 いかがであろうか?

 正解は対処法1と2の混合である。常に相手がある営業ではアナタの状態が相手にハッキリと投影される。どう しても気持ちがのらない中では闇雲に進むより待つことが効果的だ。しかし、ただ待つのではなく、営業の時間軸を伸ばして積極的に待つことをお奨めする。来 月とか来年とか10年後とかに営業活動の照準を切り替えるのだ。

 例えば、将来遭遇するであろう更に大きなスランプに備えて本を読むことで積極的に待つのもいいだろう。あるいは意識を未来に 切り替えていろんな人と話してみてはいかがだろうか。

  時間という視点を切り替えることで気の持ちようが切り替わることを促すのだ。営業スランプ脱出の一歩は決して消極的に待たないことである。

 そのうえで、強引に対処法2を行動に移すのだ。ここでは空間軸を広げ てみることをお奨めしたい。利益を生み出す主力の商材ではなく、利益はなくとも売りやすい商材に切り替えてみるのだ。これはツキとノリを回復させるきっか けを生み出させるのである。できれば通常の得意先から離れて新規開拓に挑戦してみるのも効果的だ。目先の利益を考えずに営業のツキとノリを取り戻す目的だ けで交渉すれば結果につながる確率は高まるであろう。

 

営業トップの役割

 同じ志を共有する仲間に囲まれていても、営業トップの役割は自らが 燃焼することである。天候が荒れて曇っていようが吹雪いていようが営業トップはやがて来るチャンスのために輝き続ける義務がある。太陽が輝くことをやめれ ば、草木の成長はとまり枯れ果ててしまうからだ。

 もち ろん、社会においては先輩として、家庭のある人はさらにパワーアップした太陽として輝くことが、次の世代の生命力を育むことは言うまでもない。