Vol.30 思考が停止する他責コトバ

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局
「思考停止のワナ  其の1、思考が停止する他責コトバ」

「他責コトバを口にすると思考停止に至る」

 アナタは日常的に、何気なく、深く考えることなく、まるで口癖のようにこのような言葉を口にしていませんか?

「い やぁ~ 景気が悪くて厳しいです」

「大資本が進出してきて勝負にならない」

「業界の競争が烈しすぎて大手が有利だよねぇ」

「うちの商品の市場が飽和状態なのです」

「輸入の激安商品が台頭してきては打つ手がない」

「経費が切り詰められて身動きが取れない」

「上司のアタマが固くて何もできない」

「若い社員の考え方はまったく理解不能だ」

「頑張っても評価されないからなあ」

「頑張っても給料に反映されないのでヤル気が出ない」

「場所が悪くて集客ができない」

「どこもガードが固くなって飛び込み営業は無理だ」

「ブランドがないから売れない」

「人手がないから攻められない」

 このような営業環境の厳しさを嘆くコトバはいつの時代も、あらゆる業種で交わされてきま した。居酒屋で、職場で、ときには取引先との会話のなかで自嘲気味に繰り返される愚痴、不平、不満、言い訳のオンパレード、「いやいや、自分はそんなコト バとは一切無縁です」と断言できる営業担当者は少数派かもしれません。

 平常心のときは前向きで建設的な営業担当者であっても、目の前に 突きつけられる厳しい現実や先行きが見通せないアクシデントに見舞われたり、答えが見つからないような無理難題に遭遇したりすると、ついついこのような 「他責コトバ」を口にしてしまう場合があります。

 「他責」とは、原因が自分の責に帰さない、まさに他人や他人が支配する(と本人が信じ ている)理由のことを指します。他人や他人が支配する理由なワケですから、これは打つ手がないのです。いや、ないと思うのがもっとも自然だし、自己防衛と自己 肯定が安易にできる、明確かつ、心地よい理由です。

 しかし、そこに落とし穴があるのです。自分では解決することが不可能だと思い込む理 由に自分自身が納得したとたん、思考はとまります。そりゃそうです。自分にまったく起因しない、しかも自分ではどうすることもできない(と信じている)ワ ケですから、まさに他人事です。

 「いやいや、そんな責任回避の気持ちや投げやりには考えていません」と弁明する営業担当者がほとんどで しょうが、人間は言葉を口にした瞬間に意識への刷り込みがはじまっているのです。

 

他責を自責に!!魔法のコトバ

 それではどうすれば良いのか?

 解決策は単純です。他責を証明してコトバが完結するのがいけないわけです。他責を証明し たスグあとに、自責に転換するこのコトバを続けてください。

「・・・でも、私にできることはなんだろう」

「・・・ でも、私の役割はなんだろう」

 たったこれだけです。この一言を「他責コトバ」のあとにくっつけるだけで、自分ではどう することもできない状態で完結してしまう位置から、自分が何をなすべきなのかという課題を掲げて継続する位置まで、まさに対極の地点まで瞬時に移動するこ とができます。

 顧客にとって、なによりも当事者たるアナタにとって、大きな損失となる「思考停止のワナ」。

 まずは、 アナタが何気なく口にしてしまっている「他責コトバ」から修正してみることを提案します。

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ここにあります。

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