経営戦略 Vol.100 資格をインフラ化する戦略に注目!「褒める達人」検定

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

 褒めてやる気を引き出すスキルの検定講座「ほめ達!」。2009年のスタート後、合格者の累計が1万人を超えたという人気の検定です。、そして、2013年9月から飲食店の店長を対象とした新たな「認定制度」に乗り出しました。とかく「検定」流行りの世の中ですが、合格者を認定し“インフラ化”しようとする戦略はかなり秀逸です (*^^)v

1万人を超えた「褒める達人」

 突然ですが、「ほめ達!」ってご存じですか? 最近、テレビ番組などに取り上げられることも多いのですが、一般社団法人「日本ほめる達人協会」が運営する、褒めてやる気を引き出すスキルの検定講座のことです。2009年にスタートし、今やその合格者数もざっと1万人を超えるそうですが、同協会が今月(2013年9月)より、飲食店の店長を対象とした認定講座を開始しました。アルバイトも含めたスタッフの離職率改善や、店舗の業績改善を「褒めてやる気を引き出す」ことで後押しすることが目的のようですが、1回3時間の講座を半年間で6回実施し、受講料は一人88,000円だそうです。

 と、ここまでだったら、一般の企業研修と何ら変わりはないのですが、店長が人を褒めるコツやノウハウを身に付け、その環境が整ったお店を「ほめ達!店舗」に認定すると聞き、「かなり面白い展開になるかも」と、私のアンテナが思わず反応してしまいました!(^^)! というのも、この認定制度は、両者に大きなメリットを与える可能性があるからです。店舗の運営会社にとっては、とかく手のかかる店長教育を、手ごろな価格で外部に委託できることになります。その上、「ほめ達!店舗」が増え、その社会的認知が高まれば、顧客にとって「基準以上のサービスを受けられるお店」を探すひとつの指標にもなり得るのです。今後の展開しだいでは、「ほめ達!」が飲食店のステイタスになるかもしれませんね。

人は褒めて育てる時代!? 褒めてやる気を引き出そう

 同講座は、座学とワークショップを通して、その人の持つ褒め言葉の語彙を広げ、短所を前向きにとらえる極意を指南。また、自分のお店やスタッフをアピールする方法なども具体的にレクチャーすることで、店長のリーダーシップやコミュニケーション能力を高めていく…という内容になっているみたいです。近年、日本人のコミュニケーション力の低下が問題視されていますが、どうやら、上司や同僚に心を開かない人が増えているのは事実のようです(―_―)!!

 そうなると、当然のごとく「リーダーシップ」のあり方にも変化が求められてくるはずで、近年「俺に付いて来い!」といった率先垂範型の上司では、いいチームが作れなくなっているのです。これは、「叱って伸ばす」時代から、「褒めて育てる」時代への変化ともいえます。この「ほめ達!」は、バツグンに覚えやすいネーミングに加え、そんな時代のニーズに上手くマッチしたのかもしれません。日本に「人を褒める達人」が増えることで、人とのコミュニケーョン力が補完され、国力自体がアップすることにちょっと期待してしまいます(*^_^*)

「ほめ達!店舗」に学ぶ資格のインフラ化

今後、「ほめ達!店舗」がどこまで増えていくかには注目していきたいところですが、合格者を認定していく制度を導入したことで、世の中に「ほめ達!」のインフラを築こういう視点は、評価に値すると思います。世の中に「◎◎検定」はごまんとありますが、得てして合格をゴールに据えているような検定ばかりです。しかし、こうした発想で運営している限り、常に新たな受験者を募っていかねばなりません。

一方、「ほめ達!」のように、その発想を「合格者の蓄積」にシフトしたとたん、合格者を対象に新たなサービスを展開することもできますし、その人たちを「インフラ」として、世の中にムーブメントを起こしていくことも可能になるでしょう。この発想は、他業界でも十分通用するはずです。せひ参考にしてください(@^^)/~~~

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