Vol.3 投資の実際の現場から

この記事はに専門家 によって監修されました。

執筆者: ドリームゲート事務局

イメージ1皆さん、こんにちは。ドリームゲートアドバイザーの服部です。
このシリーズも最終回となりました。1回目「Vol.1  「熱き想い」は投資家の心を動かす!」、2回目「Vol.2 「本当に起業できるの?」~実現可能性という壁を越える!~」では事業計画を作成する上で心がけなければならないポイントについてお伝えしましたが、今回は実際の投資を受ける際のプレゼンテーションについて気をつけなければならないポイントをお伝えしたいと思います。

投資には当然リスクが伴うことを投資家の方々は知っています。たとえばベンチャーキャピタルのような投資の専門家であっても、実際に投資した先が計画とおり順調に事業が進み、株式上場まで進む確率はとても少ないのです。それだけ不確定なものにたいして、何百万何千万、場合によっては億単位のお金を出すわけですから、その審査はとてもシビアなものになります。

これまでさまざまな投資の現場に立ち会って感じたこと、それは投資判断において、経営者の人物像を投資家は見ているということです。どんなに優れて完璧な事業計画を持参しても、経営者に魅力が無ければ投資を得ることはできません。逆に事業計画に多少不安材料があっても経営者が魅力的な人物であれば、投資を得られることがあります。投資を受けることができるかどうかは投資家が経営者すなわちあなた自身に魅力を感じ信頼できると判断したかどうかにかかっているわけです。面談の機会はそうした事業計画上には表れない経営者の人柄や信頼感を直接確認する機会です。事業計画の説明に没頭するあまり、このことを忘れてしまっては何にもなりません。経営者・事業家である前にまず一人の人間として信頼でき魅力的であること、これがとても大切です。

次に投資家にもさまざまな方がいますので、目の前の投資家が何を求めているのかをよく考えることが大切です。個人投資家のように余裕資産を運用している人もいれば、ベンチャーキャピタルや投資ファンドのように投資の回収期限が決まっているような方々もいます。そうした相手のニーズに応じて、相手の心に刺さる言葉を使うことが重要です。

実際のプレゼンにおいては、ほとんどの場合時間が限られます。限られた時間の中で自分がもっとも伝えたいことを分かりやすく伝えることが求められます。与えられるプレゼンの時間も5分の場合もあれば1時間の場合もありますので、どのような時間を与えられても分かりやすく端的に事業の内容、魅力、なぜ投資を受けたいのかを投資家に伝える必要があります。そのためにプレゼンの時間ごとにプレゼンのパターンを用意しておくことが大切です。
ピッチコンテストという言葉をご存じでしょうか?ピッチコンテストとは、エレベーター・ピッチに由来する言葉で、米国シリコンバレーがその起源です。ここでは、明日の大企業を目指す多くの起業家たちが、日に数十件の投資案件を目にするプロの投資家に自分のビジネスプランをアピールしています。仮に、エレベーターの中で偶然投資家に出会ったとして、自分の事業について端的に説明して興味を持っていただければ後の投資につながるかもしれません。しかし、エレベーターの移動時間というのはたった数十秒程度。すなわち、こんな短い時間でも自分自身や事業の魅力を伝えて投資家の興味を得ることが求められます。

つまり、常にプレゼンの内容は30秒で要約できるようにしておくことが大切です。まず伝えたいことを30秒で的確に伝達できれば、そこから膨らませていくことは難しくありません。逆に1時間のプレゼンに馴れてしまい、ポイントだけを短時間で伝えることに慣れていないと、せっかくのチャンスを無駄にすることになってしまいます。そのためにも日ごろからどのような言葉を使えばもっとも効果的に表現できるかを考え、お会いする人に実際に説明しながらブラッシュアップを重ねていくことが大切です。プレゼン用の言葉ではなく、いつでも自分の言葉としてそうした語句が自然に口から出てくるようになればプレゼンでも自然にお話することができると思います。

<POINT⑦>使う言葉を慎重に選ぶ。伝えたいことはシンプルに分かりやすく端的に。

イメージ2次にプレゼンではさまざまな質問が投資家から与えらます。その質問に対して、その場をつくろうようにいい加減な思いつきで答えては絶対にいけません。相手は数字のプロですから、その数字が本当に考えぬいた上で作られたものか、一時の思いつきで出てきたものかすぐに見抜かれてしまいます。一つでもいい加減なところが露呈してしまえば、事業計画全体がいい加減だという烙印を押されてしまいます。99%完璧なものであっても1%いい加減な部分があれば、その説明をした経営者への信頼はゼロになります。もし分からない質問が来たのであれば、素直に分からないことを認め、後日追加資料として回答と一緒に提出をすればよいのです。そうした姿勢が投資家に対する信頼感を高めることになります。(ただしすべて分かりませんでは当然ダメですので、考えられるだけの想定質問はあらかじめきちんと答えられるように準備しておく必要があります。)

<POINT⑧>いい加減な説明は一切しない。一つのごまかしがすべてを崩す。

最後に、投資家も結局判断するのは人ですから、そこに感情が入ります。嫌な感じのする人よりも良い感じの人に投資をしたくなるのは当たり前のことです。世の中にはたくさんの投資案件があり、忙しい時間の中で自分の事業についての話を聞いていただけるということはとてもありがたいことです。そうした機会をいただけたことにきちんと感謝すること、そしてその機会を使って自分の事業に対する強い思いを情熱的に分かりやすく伝えることがとても大切です。最後は人対人。誠心誠意を持って最高の笑顔でプレゼンを締めくくりましょう。

<POINT⑨>笑顔、熱意、そして感謝の心

さて、3回にわたってプロ投資家が見るポイントについてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?きちんとしたビジネスプランを作ることも大切ですが、実際の投資判断においてはそのプラン以上に経営者本人が何を考え、どのような人物かが見られています。
私もドリームゲートのアドバイザーとして日々皆様からのご質問にお答えしておりますので、もしご質問などございましたら、無料オンライン相談を使ってぜひご質問いただければと思います。
質問はこちらから
3回にわたりお付き合いいただきましてありがとうございました。
皆様のビジネスが大きく羽ばたくことを心から祈っております。

バックナンバー

Vol.1  「熱き想い」は投資家の心を動かす!

Vol.2 「本当に起業できるの?」~実現可能性という壁を越える!~

Vol.3 投資の実際の現場から

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