融資の心得 : 経営者として必要な融資を受ける際の心構え

初めてでも安心!融資の心得

融資を受けるのは目的達成のための手段だ!

融資を受けることが、目的となってはいけません。
「そんなこと当たり前だ」と感じた方も多いと思います。
 
しかし、準備不足・知識不足故に、融資の手続きに疲労困憊し、借入自体が目的に摺り変わってしまうことが多いのです。
 
融資を受けることは本来、目的を達成するための一つの手段にすぎません。
事業を始める究極の目的は、「お客様に喜んでもらえる商品やサービスを提供し、利益を生み出す」と言うことを忘れてはいけないのです。
今回は、目的達成の重要な手段である「融資」をスムーズに受け、事業を軌道に乗せるために必要な経営者としての心構えについてお話をします。

 

融資の必要性を、具体的に説明できますか?

なぜ融資が必要なのか?
具体的に言うと、“何に使うのか”・“いくら必要なのか”を、経営者は綿密に把握しなければなりません。
設備資金であれば、設備が何故必要なのか、その設備投資によってどの位の期間で、いくらの利潤が生み出せるのかということを、具体的な数字で把握するのです。 新商品や新サービスの開発費用・広告宣伝費・仕入代金等も同様です。

運転資金であれば、経営者の認識が、単に「運転資金」というだけではいけません。
単純に考えると、営業活動は仕入・販売・経費支払のくり返しですから、運転資金は不足しないはずです。それでも不足するのは、売上代金の回収と仕入代金支払の期間のタイムラグの存在が、大きな理由の一つです。タイムラグが原因なのであれば、具体的な支払期日・代金回収予定日・金額を把握した上で、融資の必要額を吟味し、把握することが重要です。

借入で調達した資金は、「絶対返済しなければならない、そして調達コストがかかる」ということを常に認識していれば、必然的に融資の必要性を、具体的に把握することになるでしょう。

 

貸し手の立場になり、考える事の重要性

まずは、自分がお金を貸す立場になって考えてみてください。
恐らく、大半の方が、“貸したお金がしっかり返済されるか”という点が、一番心配になる点だと思います。

金融機関も全く同じです。
借り手の人格やビジネスに対しての意気込みはもちろん、何よりも返済を滞りなく出来るだけの収益がビジネスで見込めるかどうかを基準に、融資の判断を行います。

従って融資を受ける際は、どの様な方法で利益を出し、返済原資を捻出するのかを、具体的に自分の言葉で説明できなければなりません。

先の説明とも同様ですが、そのためには、資金の使途・必要金額・返済方法と原資について、経営者自身が具体的に理解し、把握していることが必要だと言えます。

なお、交渉や面談は、1人で臨む事をおすすめします。
最初から税理士に同行の依頼をされる方もいらっしゃいますが、専門家に頼りがちになり、身が入らず、自身のビジネスをしっかり説明できないという問題に陥ってしまう可能性もあります。税理士や会計士・経営コンサルタントなど専門家に相談をする際は、同行の依頼するのではなく、面談の練習になっていただくぐらいに考えておいた方がいいでしょう。

「なんとかします!」「頑張ります!」という気合いだけの、面談はご法度です!
注意しましょう。

 

的確で具体的な書面は不可欠です!

融資の申し込みでは、的確かつ具体的に表す書面の作成が不可欠です。
※面談より、的確な書面の方が、重視されるとも言われています。

書面の種類は、
 ・事業計画書
 ・予定損益計算書
 ・資金繰り計画表
などがあります。

借入金の返済原資は、営業活動で生み出した利益(税金を払った後)のみです。予定の損益計算で利益が出なければ、返済原資を確保することができません。だからといって、むちゃな数字を書き込んだところで、金融機関の担当者はプロですから、すぐ見破られてしまいますので、注意してください。

また、資料はプロが作ったような見栄えのよいものである必要はありません。シンプルで、現実的であることの方が重要です。

 

創業計画書の説得力をアップする方法!

融資を申請する際、創業計画書の説得力を高めるために、一工夫加えることも大切です。

例えば、ソフトウエアの開発業の場合、『創業の動機』の記入欄へは、単に「ソフトウエアの開発」と記入するのではなく、「経理事務作業の効率化を図るため、事務処理でIT化の進んでいない小規模企業向けに有効な機能を付加したものを提供したい」というような書き方であれば、担当者への伝わり方が違うでしょう。
また、そのサービスを立ち上げる裏付けとなった市場調査や人口調査、参考にした新聞記事などの客観的な資料、そして配布予定のチラシ案やホームページ案など、自分のビジネスをより詳細に理解してもらえる資料を添えることも有効な方法と思われます。

 

経営者にとって財務の知識は強力な武器だ!

経営者に財務の知識があれば、金融機関の担当者の心象は断然よくなります!

決算書の見方の概要は、最低でもおさえておきたいものです。なかでも重要視される財務の指標を、一部ご紹介しましょう。
1.    資本(総資産)の金額
「貸借対照表の一番下の合計額」その会社がどれだけの資金を費やして事業活動をしているかをします。大きければよいというものでなく、事業規模に見合っているかが重要。
2.総資本利益率
「総資本に対する、利益の割合」  つぎ込んだ資金に見合う利益がだせているかをしめし、投資効率がわかる。最低でも市場金利を上回る必要があると言われてます。
3.自己資本比率
「総資本に対する、自己資本の比率」 調達した資金の合計のうち、返済不要の資金の占める割合を示し、その会社の安全性がわかる。割合は大きいほどよいです。

 

最後に

目的を見失うことなく、プロの経営者としての自覚が大切ということだと思います。
融資はあくまで目的達成の手段だという事を肝に銘じて、融資申請へ臨むようにしましょう!


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